心を揺さぶる神ゲー『MOTHER』に影響を受けたオススメのフリーゲーム+1
ゲーム史に残る傑作RPG、MOTHERシリーズ
任天堂から発売された現代風RPG、『MOTHER』シリーズは、コピーライターの糸井重里氏が制作に携わって作成されたゲームだ。
1989年にファミコンから発売された『MOTHER』
続編の『MOTHER2 ギーグの逆襲』は1994年にスーパーファミコンで発売
『MOTHER3』は2006年にゲームボーイアドバンスから発売された。
神ゲーの魅力とは?
もちろん普通にゲームとしても面白い。
しかしこのゲームの魅力は何と言っても、可愛らしいドットイラストのキャラクターとは裏腹に、ストーリーの奥深さが胸に突き刺さる事だ。
コピーライターでもある糸井重里のテキストは、モブキャラの一言が笑えたり、強く共感できたりする。
つまり私もMOTHERの影響を受けてこの見た目という事もだな・・・
そういうつもりはなかった
さて、そんなMOTHERシリーズ、当然私だけではなく、多くのプレイヤーが影響を受けた。
当然、ゲーム制作を志す人にも少なからず影響を与えた。
というわけで、今回はそんなMOTHERの影響を受けたであろう個人制作のフリーゲーム、インディーズゲームをご紹介したいと思う。
あれ? なんで普通の市販のゲームじゃないの?
いい質問だ。MOTHERはあまりに独特な雰囲気と世界観があって、これは生みの親である糸井重里しか作り出せないものだったんだ。
他の人じゃダメだったの?
他の人じゃダメというより、そもそもゲームは一人じゃ作れないからな。糸井さんのようなコピーライターがゲーム全編に携わって制作されるなんて事自体が珍しい
あー、それで同じように独自色が強く出る個人制作のゲームって事なんだね
ゆめにっき
最も有名なフリーゲームの一つである「ゆめにっき」。
知っている人も多いことだろう。
このゲームは、主人公の女の子が夢の中の世界を冒険するというもの。
一応「エフェクト」と呼ばれる不思議なアイテムを集めていく事がゲームの目的になるのだが、特にボスを倒したりするような事はない。
夢の世界はどこも暗く、それでいて非常に不気味だ。
そんな夢の中をひたすら彷徨い、そして衝撃のエンディングを迎えるのみ。
独特すぎるその世界観は他のフリーゲームにも多大な影響を与えた。
ホラーゲームというわけではないのだが、心の準備をしておかないととてつもなくびっくりするので、心臓の弱い人はプレイするのに注意が必要だ。
ポニ子もいいけどウボァ可愛いよウボァ
ネタバレやめろー!
有名になりすぎてしまったせいか、このゲームで衝撃を受ける演出も一部ネタとして定着した感があるが、それでも独特すぎる世界観には初めての人なら腰を抜かすほど驚く事だろう。
攻略サイトを見ないで全てのマップを回るのはちょっと難しいかもしれない。
しかし、そこも一つの魅力なので、まずは何も考えずともひたすら夢の中を歩き回ってもらいたい。
yumenikki-game.tkool.andapp.jp
今ではなんとブラウザから直接遊べるので、早速クリックして遊んでみよう。
タオルケットをもう一度 シリーズ
個人的にこれ以上のトラウマゲームは他にない。
シナリオがとにかくぶっ飛んでいる。
一見、可愛らしいキャラクターたちが登場するほのぼのゲームのように感じられる。
あら可愛いじゃない。音楽といい、なんだかメルヘンチックね
しかし、可愛いキャラクター達に惑わされてはいけない。
ストーリーはとてつもなくハードで、可愛い女の子でも、メルヘンな生き物達も容赦無く酷い死に方をする。
ゆめにっき同様にドットイラストでここまで表現するのかというグロ描写や、常人には考えつかないような特殊性癖を持ったキャラが出てくるなど、かなり「ヤバイ」内容になっている。
幾度となく顔を覆いたくなるようなストーリーと演出に心を削られながらも、先が気になってしまってやめられないというジレンマに陥る。
この『タオルケットをもう一度』はいくつものシリーズが制作されており、それぞれ各タイトルで同じキャラが登場するなどしているが、基本的には独立したストーリーになっている。
なので、どれから初めても特に問題はない。ただ、どのシリーズも過激な描写が含まれており、プレイする際は注意が必要。
ドットイラストなのに、どうしてこうも生々しいって感じてしまうのかしら
タオルケットシリーズは特に1〜3が有名で、ハートフルボッコな気分を味わいたいなら2をオススメする。シナリオの良さで選ぶならば圧倒的に『1』かな
なんというか、普通の人には思いつかないような独特のストーリー、発想で、人によっては受け付けないかもしれないけど、でも、これほど衝撃を受けるゲームもないわね
こちらもゆめにっき同様、ブラウザで遊べるのでスマホ、PCどちらからでも今すぐ遊べる。
H T W(ホームタウンワーク)
主人公はなんと引きこもり。
心の平穏を取り戻すため、心のストレスと葛藤する。
敵と直接対峙するのではなく、自分が心の中との葛藤を形にして戦うというゲームシステムがとても面白い。
パラメーターの上昇の仕方とか、ストーリーが引きこもりならではなのがとても面白いんだ。絵も一見ほのぼので可愛らしい
かなは騙されないよ! こうやって一見可愛らしい絵に見えて・・・
う、確かにトラウマになりそうなシーンもあるな・・・
トラウマになりそうな場面もいくつかあるのだが、やっぱりストーリーが気になって進めてしまう。
主人公が自分に向き合い、何かを克服しようと葛藤する様子は胸にグッとくるものがある。
ユニークなキャラやユーモア溢れるセリフなんかも魅力的で、これも隅々まで遊びたくなるゲームだ。
こちらはPC専用ゲームになるのでダウンロードして遊んでみよう。
笑いあり、涙ありの本当に良いゲームだよ〜
フリーゲームじゃないけど、もう一つ
MOTHERが他のゲームに影響を与えたのは、何も日本のゲームだけではない。
MOTHERリスペクトを語る上で、世界中で衝撃を与えたインディーズゲーム『UNDERTALE』についても触れておかないといけないだろう。
このゲームも個人制作で作られ、シナリオ、音楽、ストーリー、どれをとっても非常にレベルが高い。
ゲームシステムも斬新で、「誰も死ぬ必要のないRPG」である。
しかし、プレイヤーの選択次第では殺す事でエンディングにも変化が現れる。
対話よりも殺して片付ける方が簡単だったりするのが妙にリアルで、考えさせられる
このゲームは海外製のPCゲームのため日本語版は出ていないのだが、有志が配布している日本語パッチによって日本語で遊ぶことができる。
日本語版の配信予定が今後あるみたいなので、それまで待ってみるのもいいかもしれないな
そっか、このゲームは有料なんだね。でも、ものすごく面白そうだし、ちょっとやってみたいかも
最後に
テレビゲームは、単純に面白いからやるものだがMOTHERというゲームは、なぜか「ゲーム」という枠に当てはめたくないような気になってしまう。
それは全編2Dのドット絵なのに、最近のリアリティを追求した3DのRPGにも出せない演出だったり、モブキャラの大人が放つ子供へ向けた何気ない一言だったり、とにかく強く印象に残りすぎている。
ここで紹介したゲームも、そういう「強く印象に残る」ゲームを中心に選んだ。
ゲーム性やキャラデザインが酷似しているような表面的なものではなく、もっと心の奥深くに刺さる「何か」を持ったゲームであることは自信を持って言えるので、是非ともプレイしてもらいたい。